A5判256ページ/2014年5月1日発行[雑誌19637-5]
【特集】 ジェフ・ベック『ブロウ・バイ・ブロウ』
本誌が店頭に並ぶころには来日公演真っ最中のジェフ・ベック。昨年11月号のBBAに続いての特集は、ギター・インスト・アルバムの金字塔『ブロウ・バイ・ブロウ』です。第1期ジェフ・ベック・グループの花形だったロッド・スチュワートと袂を分かって以来、ヴォーカリスト探しに苦労させられていたベックは、ジョン・マクラフリン率いるマハヴィシュヌ・オーケストラとの出会いからジャズ・ロックに開眼します。ビートルズでおなじみジョージ・マーティンをプロデューサーに迎えた『ブロウ・バイ・ブロウ』は、全米4位というインスト作品としては破格の成功を収めました。サラウンド・ミックスで別次元に引き込まれる“SA-CDマルチ・ハイブリッド・エディション”も要チェックです!
■ グラフィック・ステーション──『ブロウ・バイ・ブロウ』のオリジナル盤ほか
■ “歌う”ギターの限界に挑んで切り開いた新時代(細川真平)
■ 大槻啓之 インタヴュー~キッチリ作り込まれているのにギターはむしろ天然っぽいところが面白い(近藤正義)
■ リチャード・ベイリー インタヴュー~しなやかなグルーヴで五月雨式に飛び交うテクニックを受け止めた男(富岡秀次)
■ カラフルな音使いが今なお色あせないギタリストの聖書(中重雄)
■ ジョン・マクラフリンからヒントを得た“ジャズ+ビートルズ”という方法論(松井巧)
■ 『ブロウ・バイ・ブロウ』全曲ガイド(青山陽一)
■ 『SA-CDマルチ・ハイブリッド・エディション』解説(武田昭彦)
■ バック・メンバー解説~マックス・ミドルトン/リチャード・ベイリー/フィル・チェンのキャリア概観(金澤寿和)
■ ワーナーに“移籍”した初期の名作『トゥルース』『ベック・オラ』が再発に(小松崎健郎)
【特集】 エルトン・ジョン『黄昏のレンガ路』
エルトン・ジョンの最高傑作の一枚とされる『黄昏のレンガ路』は、1973年に発売されたアルバムでした。作詞家のバーニー・トーピンとのタッグで名作を連発していた70年代初頭のエルトンが、2枚組というヴォリュームを巧みな構成力で聞かせ、「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」など決定的な名曲も生まれました。これまでもデラックス・エディション・シリーズでリリースされていましたが、今回は73年のアルバム発売後のライヴやデモ/別ヴァージョンに加え、新世代のアーティストたちによるカヴァーも収録されたCD4枚組+DVDの仕様で登場。卓越したシンガー・ソングライター/ピアニストの代表作の魅力を改めて掘り下げます。
■ ロック・バンド風のサウンドとLPならではの構成から生まれた傑作(立川芳雄)
■ 『黄昏のレンガ路』全曲ガイド(若月眞人)
■ アルバムからカットされたシングルのB面曲(若月眞人)
■ 『黄昏のレンガ路』スーパー・デラックス・エディション解説(岡田敏一)
■ エルトン・ジョン・ディスコグラフィー(藤井貴之)
オリジナル・アルバム
サウンドトラック・アルバム
【特集】 クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス
グレイトフル・デッド、ジェファスン・エアプレインと並んでサイケデリック・ロックを代表するクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスは、その高い音楽性にもかかわらず、いまだ謎の多いバンドです。幻惑的なフィードバック・ノイズを轟かせた初期から、メンバーの入れ替わりを経てラテン・ロックも取り込んでいく後期まで、そのスタイルは変幻自在。西海岸のヒッピーを覚醒させた魔力とは何だったのか、前史や各メンバーの背景にまで踏み込んだ特集をお届けいたします。
■ ストーリー~七色の変化を繰り返した多面体的演奏集団(伊藤秀世)
■ クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス・ディスコグラフィー
オリジナル・アルバム(小山哲人)
重要編集盤(小山哲人)
重要発掘ライヴ盤(山岸伸一)
■ 主要メンバー名鑑(山岸伸一)
【特集】 ブルーノート・レコーズ
■ 4000番台後半の“秘宝”が最新リマスター/SHM-CDで復刻(小峰正治)
■ ブルーノート・ザ・マスターワークス第2期(出田圭、後藤幸浩、小峰正治、松尾史朗)
□ ウィルコ・ジョンソン
インタヴュー~俺は去年の10月には死んでいるはずだった。でもまだこうやって生きている!(大鷹俊一)
□ アラン・パーソンズ・プロジェクト
79年の未発表アルバムも収録されたグループの全貌を伝える11枚組ボックス(犬伏功)
□ 佐久間正英
実験的ソロ・アルバム4作と遺作を収録したプロデュース曲集『SAKUMA DROPS』(杉原徹彦)
□ 遠藤賢司
デビュー45周年を迎えた大箱第3弾は充実の87~91年のライヴ音源集+DVD(中村よお)
□ モップス
日本のロック黎明期のパイオニアが残した初CD化を含む8タイトルが復刻(ヒロ宗和)
□ 特別対談 DJフクタケ×小西康陽
馴染みの曲も新しく響かせる“和モノ”のミックスCD『ヤバ歌謡』の魅力とは
□ ソニー・ジャズ・コレクション1000
ジャズの誕生と進化を記録し続けたコロンビア/RCAレーベルの名盤が廉価で大挙復刻(大村幸則)
□ エンヤ・オリジナル・アルバムズ・ストレイト・リイシュー
ヨーロッパを代表する名門ジャズ・レーベルの廉価復刻シリーズがスタート(原田和典)
□ ジャイルス・ピーターソン
インタヴュー~今なお多大な影響力を持つDJ/レーベル・オーナーがブランズウィック音源をコンパイル(林剛)
□ スティーヴン・ウィルソン+アヴィヴ・ゲフェン
プログレ職人と中東ポップ・スターの異色コンビによる4作品(舩曳将仁)
REGULAR CONTENTS
◆リイシュー・アルバム・ガイド
国内外でリリースされた幅広いジャンルの旧音源コンピレーションや再発アルバム、映像作品をくわしく紹介。音楽そのものはもちろん、リマスターやパッケージの出来にまでこだわって、豊富な知識をもつ執筆陣が徹底チェックします
*今月のリリース情報…紙ジャケット、生産限定盤などの予定も可能な限りお伝えします
*ニュー・アルバム・ピックアップ…ヴェテランの新作から注目の新人まで、編集部が選んだおすすめの新録アルバム
◆インフォ・ステーション……ニュース、書評、コンサート情報など
◆[連載]ゲレッド・マンコウィッツが写す英国ロックの伝説(佐藤信夫)/ビートルズ来日学(宮永正隆)/ブリティッシュ・ロックの肖像(富岡秀次)/続・蒐集奇談(岡田則夫)/洋楽マン列伝~関信夫氏(篠崎弘)/大鷹俊一のレコード・コレクター紳士録/ブラウン管の向こうの音楽職人たち~椙山由美(濱田高志)/ちょっと一服(コモエスタ八重樫)/ウィ・ヒア・ニュー・サウンズ(武田昭彦)/赤岩和美の海外盤DVD&Blu-rayロック映像情報/和久井光司のアナログ奇聴怪会/ジャズ~ポピュラー・ヴォーカル新作案内(高田敬三)/Legendary LIVE in U.K.(写真=イアン・ディクソン)