A5判256ページ/2015年2月1日発行[雑誌19637-2]
【特集】 キッス
セカンド『地獄のさけび』のジャケットに日本語を入れたりと、早くからその日本通ぶりを発揮していたキッス。歌舞伎風の白塗りメイクで“色物”との誤解を受けてしまう時期もありましたが、2014年4月には<ロックの殿堂>入りも果たし、世界的な知名度にふさわしい地位にようやく辿り着きました。ニューヨークという地の利を活かし、ビートルズをはじめとする英国のバンドと地元のブリル・ビルディング・サウンドを共に愛してきた彼らを象徴する傑作『ラヴ・ガン』のデラックス盤紹介はもちろん、世間をアッと言わせたももいろクローバーZとの“コラボ”についてもバッチリ触れていきます。
■ マーティ・フリードマン・インタヴュー~キッス加入が幻に終わったJ-POPマニアのギタリストが、ももクロとの“衝撃コラボ”に迫る(杉原徹彦)
■ “地獄からの使者”に狂熱した日本公演の記憶
1977年4月1日 日本武道館(大鷹俊一)
1988年4月21日 日本武道館(北井康仁)
1997年1月18日 東京ドーム(岡田敏一)
2006年7月23日 富士スピードウェイ(山崎智之)
■ キッス・ストーリー(白谷潔弘)
■ 最近も物議をかもすジーン・シモンズの言動(白谷潔弘)
■ 音楽論(1) ビートと構築力で“新旧両陣営”の覚醒を導く(和久井光司)
■ 音楽論(2) メタル・ブームとの因縁を自覚し独自の洗練を継続(平野和祥)
■ 『ラヴ・ガン~デラックス・エディション』解説(中重雄)
■ キッス・ディスコグラフィー
オリジナル・アルバム(杉原徹彦)
オリジナル・アルバム未収録曲/ヴァージョン(水原義治)
映像作品(北井康仁)
■ エンタメ度100%のコメディ映画で聴くキッス(長谷川町蔵)
■ 歴代メンバー10人のソロ活動(舩曳将仁)
■ 入門編『ベスト・オブ・KISS 40』と家宝級 “Kissteria”(北井康仁)
【特集】 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド『ヴェルヴェット・アンダーグラウンドIII』
1965年、NYで結成されたヴェルヴェット・アンダーグラウンドは、ルー・リードそしてジョン・ケイルという二つの強烈なキャラクターのもとでロック史に残る2枚のアルバムを発表しました。しかし、その方向性の違いからケイルは68年に脱退。時を経ずして録音に入った彼らのサード・アルバムは、実験的色彩が強かった前作とは一転した穏やかなサウンドで、ソングライターとしてのリードの個性が全編にわたって滲み出ています。45周年を記念してリリースされた拡大版CDとともに、ファンの間で賛否両論を生んだこの作品の真実に迫ります。
■ 穏やかなサウンドに潜むルー・リードの企図(小野島大)
■ 『ヴェルヴェット・アンダーグラウンドIII』全曲ガイド(行川和彦)
■ 『ヴェルヴェット・アンダーグラウンドIII 45周年記念盤 スーパー・デラックス・エディション』解説(石川真一)
【特集】 リイシュー・アルバム・ベスト10/5
2014年も、“大箱”の勢いは止まりませんでした。どれも個性を活かした再発ばかりで、つい大人買いした方も少なくないでしょう。キング・クリムゾン、ボブ・ディランやオールマン・ブラザーズ・バンドなど、歴史的記録をまるごと聴かせるものもあれば、ジミー・ペイジ自ら膨大なテープを聴き込んで厳選しているレッド・ツェッペリンの諸作品もありました。また、日本盤を丁寧に再現した『ミート・ザ・ビートルズ<JAPAN BOX>』などもひときわ楽しく、日本ならではのアイテムは今後、さらなるブームに!?
■ 紙ジャケ職人 紙鮭巧(作画=川崎タカオ)
■ ロック(大鷹俊一、萩原健太)
■ ロック発掘映像(赤岩和美)
■ リマスター/ハイ・レゾリューション(武田昭彦)
■ プログレッシヴ・ロック(小山哲人)
■ ハード&ヘヴィ(山崎智之)
■ パンク/ニュー・ウェイヴ(行川和彦)
■ オールディーズ(中村彰秀)
■ ブルース/ゴスペル(小出斉)
■ R&B/ソウル(鈴木啓志)
■ ジャズ(大村幸則)
■ ジャズ・ヴォーカル(高田敬三)
■ 日本のロック(湯浅学)
■ 歌謡曲(鈴木啓之)
■ トラッド/ブリティッシュ・フォーク(茂木健)
■ フォーク/カントリー(鈴木カツ)
■ ブラジル(駒形四郎)
■ レゲエ(米光達郎)
■ ラテン(山本幸洋)
■ ワールド・ミュージック(深沢美樹)
■ サウンドトラック(上原昭一)
■ 新作アルバム(編集部)
■ 読者が選んだリイシュー・アルバム
□ 私の収穫2014
コレクター30名がこの1年間で手に入れたレコードから選りすぐりの逸品を紹介
□ ザ・ジャム
ライヴ音源/映像をふんだんに含む『セッティング・サンズ』の豪華4枚組(宮子和眞)
□ ロック・イン・オポジション・ジャパン2014
プログレッシヴ・ロックの先端が集結した日本初上陸のフェスをリポート(松山晋也)
□ ブランズウィック・レコーズ
シカゴ・ソウルを代表するレーベルの再発シリーズ第3期:第1&2弾が登場(平野孝則)
□ 水橋春夫グループ
インタヴュー~初ソロ作を発表した元ジャックスのギタリストとかつての同僚・谷野ひとしに聞く(北中正和)
□ シーラ・バーゲル
レコードを求めて西新宿近くのマンションに住んでいた “Nippon Girls” の監修者(佐藤大貴)
□ アート・オブ・マッカートニー
ツボをついた選曲や日本盤限定追加曲にも注目が集まる“本格派カヴァー集”(速水丈)
□ ボブ・ディラン
米国音楽の全体像を自らの中に収斂──90年代からの10作品が紙ジャケで再発(宇田和弘)
□ SOUL WALKER
ザ・ハウス・ロッカーズなど懐かしくも濃厚な日本制作のソウル名盤4作品が復刻(出田圭)
□ 『ビートルズ・ストーリーVOL1 ’64』
ビギナーからマニアまで楽しめる一冊(犬伏功)
REGULAR CONTENTS
◆リイシュー・アルバム・ガイド
国内外でリリースされた幅広いジャンルの旧音源コンピレーションや再発アルバム、映像作品をくわしく紹介。音楽そのものはもちろん、リマスターやパッケージの出来にまでこだわって、豊富な知識をもつ執筆陣が徹底チェックします
*今月のリリース情報…紙ジャケット、生産限定盤などの予定も可能な限りお伝えします
*ニュー・アルバム・ピックアップ…ヴェテランの新作から注目の新人まで、編集部が選んだおすすめの新録アルバム
◆インフォ・ステーション……ニュース、書評、コンサート情報など
◆[連載]写真家ゲレッド・マンコウィッツが語る英国ロックの伝説(佐藤信夫)/ビートルズ来日学(宮永正隆)/ブリティッシュ・ロックの肖像(富岡秀次)/長門芳郎のマジカル・コネクション/ストリング・ゼム・アロング(ジョージ・カックル)/洋楽マン列伝~三沢憲雄氏(篠崎弘)/続・蒐集奇談(岡田則夫)/ちょっと一服(コモエスタ八重樫)/DJフクタケのゆるみっくす7”/ウィ・ヒア・ニュー・サウンズ(武田昭彦)/赤岩和美の海外盤DVD&Blu-rayロック映像情報/和久井光司のアナログ奇聴怪会/Legendary LIVE in U.K.(写真=イアン・ディクソン)